館長日記

進学塾弘文館ブログ

進学塾弘文館は、佐賀県の片田舎の進学塾です。思いついたことを、気ままに書いていこうと思っております。

修行

 幼い子どもが井戸に落ちようとしているときに、子どもを助けたら有名になれるとか、子どもの親から謝礼がもらえるとか考えないで、ただ「危ない!助けなきゃ!」と思う心の動きを「良知」と言うそうです。当然のことながら、いくら「助けなきゃ!」と思っても行動に起こさないとなんの意味もありません。

 この「良知」はあらゆる人が人として生まれつき持っているが、修行をしないと心の奥に沈んでしまうと言われています。自分の思ったことをためらわずに実行できるようにするのに修行が必要ということですね。

 昔の本ではこの修行の内容を「事上練磨」といっているようです。特別に滝に打たれたり、座禅を組んだりということではなく、日常生活の中で当たり前のことを当たり前に行うということです。

よく考えてみると、この当たり前のことを当たり前に行うということはなかなか難しいことです。しかし、当たり前のことを当たり前にできないのに特別なことをしようというのは、もっと難しいに決まっています。